前回(2021/11/21)は二分法表を作り、ある滴下量T mLに対するpHを求めました。しかし滴定曲線を作るためには、二分法表のTを少しずつ変化させて、それに対応する一連のpHデータを求める必要があります。Tをたとえば0~40 mLまで0.1mLずつ変化させたとすると、400個のpHデータが必要です。これを1回1回手動で行うことはなかなか面倒で非効率なことです。
しかしエクセルには、このような作業を一度で行うことのできる「データテーブル」機能が備わっています。今回は「データテーブル」機能を用いて、滴下量TとpHを一覧表にまとめ、この表からグラフを作って滴定曲線を描きます。
<<データテーブルの作成>>
「0.1 mol/L HCl, 20 mLを0.1 mol/L NaOHで滴定する」ことを例として、前回作成した二分法表から「データテーブル」の作る方法を説明します。
<二分法表とデータテーブル>
前回(2021/11/21)に作った二分法表で、滴定剤(NaOH)の滴下量T mL(セルD8)に様々な値をインプットするとそれに対応するpHがセルD12にアウトプットされます。ためしに、Tに15, 20, 25をインプットすると、pHとしてそれぞれ、1.845, 7.000, 12.046が得られます。
したがって、滴下量を細かく刻んでインプットしてそれに対応するpHを求める操作を繰り返せば滴定曲線を描くのに必要なデータを得ることができます。Excelの「データテーブル」機能を用いればこの操作を自動で行えます。
「デ-タテーブル」を作るには、エクセルで「データタブ」⇒「What-If分析」⇒「データテーブル」と進みます。
<データテーブルの作成方法>
(図-1参照)
まず、二分法表のTには"0"をインプットします(T=0)。この表を基にデータテーブルを作ります。データテーブルを作成する場所はL列、M列とします。
(1) L列にTの値を0.1 mLきざみでT=0~40 mLまで入れる。
・L5に"0", L6に"0.1"を入れる。
・範囲(L5:L6)を選択しする。
・範囲右下隅の■を⊞にして405行目までドラッグする。
(2) 二分法表(T=0)のpH(D12)をM5にコピーする。
・M5: =D12
(3) データテーブルの作成範囲を指定する。(L5:M405)
(4) データテーブルを作成する。
・メニューバー:「データ」
・ツールバー:「What-If分析」⇒「データテーブル」⇒下図のようなダイアログボックスが出る ⇒「列の代入セル」に”D8”(滴下量T)を指定する(「行の代入セル」は空欄のままでよい) ⇒「OK」
これで、データテーブルが完成します(図-1のL, M列)。
図-1
<<滴定曲線の作図>>
次に、見出しの行も含めL4:M405を指定して散布図を作成すれば滴定曲線ができます。
(1) 範囲(L4:M405)を指定する。
(2) 散布図を作成する。
・メニューバー:「挿入」
・ツールバー:「グラフ」⇒「散布図」⇒「散布図(平滑線)」
(散布図は目的に応じて適当にカスタマイズしてください)
作成した滴定曲線の例を図-2に示します。
図-2
次の動画にデータテーブルと滴定曲線の作成手順の例を示します。
動画
次回は酢酸をNaOHで滴定したときの滴定曲線を描きます。



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